飛ッ石~Hisseki

日常から生まれた筆跡を、飛び石のように置いて歩いていきます。目的地は不明。

「アメトーーク!」の読書芸人と「本」の行く末

昨日、「アメトーーク!」で読書芸人の第2弾がやっていた。

 

ピース又吉オアシズ光浦、オードリー若林という3名の読書好き芸人が書店をめぐってロケをするという企画。

 

それぞれがオススメする10冊はどれも面白そうだった。読んだことのある本も何冊かあったけど、これは読んでみたいなと興味をそそられる本がいくつかあった。

 

人間小唄町田康

人間小唄 (講談社文庫)

『教団X』中村文則

教団X

『サラバ!』西加奈子

サラバ! 上

 

この3冊は是非とも読んでみたいです。

 

又吉氏は、初の純文学作品『火花』が発行部数42万部、三島由紀夫賞にもノミネートされたことで話題になっている。

火花

 

今日も書店に行ったらやっぱり又吉オススメのコーナーが設置されてた(笑)

帯もたくさん書いているようで、出版社の間でも引っ張りだこのようだ。

芸人、作家としての知名度、そしてかなりの読書家だということが知られている又吉氏は、今の出版業界で最もギラギラとそびえ立つ広告塔に違いない。

 

番組内で、「本はAmazonでも買う?」という質問に対して、又吉氏は「僕は本屋派ですね」と答える。一方、「本屋と半々ぐらい・・・」と若林氏。Amazonはやっぱり便利だから買ってしまうみたいだ。分かります。

 

すかさず又吉氏は、「本屋に行くと発見があるんですよ。目当ての一冊を買おうと思って行くんですけど、別の気になる本が出てきて面白い本が見つかったり。本当にたまに、本棚で光を放っている本に出会うんです」と語る。

 

これは本屋に足を運ばないと体験できないことですよね。これも分かります。

 

今は本屋に行かなくても通販で手軽にゲットできる。それどころか、電子書籍市場も盛り上がっていて、モノとしての形のない「本」はもっと簡単に手に入れられるのだ。

 

著作権管理の問題とかいろいろ複雑なことはありそうだけど、既存の書籍はどんどんデジタル化されていってるみたいです。

 

Googleの使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすることです。」

 

まさにこれ。

 

ちなみに、紙の文字をスキャンしてデジタル化する技術ももはや特別なものではなく、スマホのアプリでもできてしまう時代なんですね。

 

情報技術の進展によって出版業界にもデジタル化の波が押し寄せている。読者としては便利だと思える反面、出版社はいろいろな課題を抱えていそうだ。

 

私がよく読んでいた音楽情報誌もなくなってしまった。特に紙の媒体は苦しいはず。

 

まぁでも、情報誌はWebに移行しても読む側としては特に問題なさそうなイメージ。今の電子書籍市場をけん引しているマンガも確かにデジタルでいいかなと。いや、でも最高に面白いマンガだったらモノとして所有したいかな。それ以上に、個人的には、「本」はやっぱり紙の本で読みたいなという思いです。

 

なんというか、「本」の中身だけではなくて、「本を手にとって読んでいる自分」も大事だという感覚。

 

あと、誰もが簡単に無料で最新の情報にアクセスできる時代にあって、情報の種類としての境目はよく分からないけれど、「本」の中にあるようなより質の高い情報には手間とお金をかけてもいいと思える。

 

実際に、デジタルの波に溺れそうになっているニッチな分野のコンテンツやそれを専門的に扱う出版社に助け舟を出すような取り組みをしている企業もある。出版界のレスキュー部隊による「本」命救助。カッコイイです。

 

デジタル配信に関しては、音楽や映像の分野でもずいぶん前から同じようなことが起きてますよね。最近で言えば、音楽配信サービスはApple MusicやLine Music、動画配信サービスはNetflixの日本上陸とかが話題になってて、すごい勢いを感じます。

 

音楽のアナログとデジタルというテーマに関しては、また別の機会に書きたいなと思いますが、そのときにはもっとデジタルが加速してそう(笑)

 

お気に入りのアナログレコードをジャケから取り出して、ターンテーブルの上に乗せて針を落とす。スピーカーからは雑音混じりのあたたかい音色。ソファに座り、先ほど淹れたコーヒーを一口飲んで、今日まで読まずにとっておいた本を開く。そしてゆっくりと1ページ目をめくる。

イヤホンをさしてシャッフル。缶コーヒーを飲みながら、タブレットで活字を追う。

 

おおげさかもしれないけど、そうでもないと思う。

 

 

 

PEACE!!